「冬のいちごを夏にも食べたい!」願い叶える新品種のいちごが長野で生まれる

こんにちは!肥後庵の黒坂です。
突然ですがこれを読んでいるあなたへ質問です。いちごの旬の季節はいつでしょうか?

「そりゃあ街中でジングルベルが鳴り響く12月のクリスマスシーズンじゃないの!?」

そう思ったあなた、なかなかいい線いってますが…実は違います。店頭にいちごが並ぶのは12月~2月くらいなのですが、いちごの本来の旬は3月~4月にかけての春です。品種改良やハウス栽培技術の向上、農家の人たちの努力で年末から2月までのシーズンに収穫できるようになり、その結果多くの人は「いちごは真冬の果物」と思っているわけです!春のいちごは本来の旬ということもあって、味もよく値段もクリスマスシーズンに比べると安くなる傾向があります。

そんないちごについて、5月13日の産経新聞の記事に興味深いニュースが掲載されました!暑さに弱いいちごを夏から秋の季節に収穫できる新品種が、長野の企業と大学が提携したことで生まれたというニュースです。その新品種には「夏秋イチゴ(かしゅう)※なつあきじゃないよ!」と超直球どストレートなネーミングとなっています。

参考:新品種「夏秋イチゴ」活用 食育研究へ ハウスで通年栽培、雇用も創出 長野(外部サイトに飛びます)

 

11月の降雪がきっかけで誕生した夏秋いちご

長野にみ~るんヴィレッジという食育テーマパークがあります。同施設のキャッチコピーは「日本の美しい食文化を未来に伝えます」、農業や料理体験ができ、子供たちに食の大切さを体験できるというものです。施設の情報を読んでいて、「お!これは自分の子供も連れていきたいな!」と思わず私も腰を浮かす思いで、興味を引かれてしまいました。

みーるんビレッジ

しかし、この施設はある問題を抱えています。それは11月以降の積雪期!長野はスキー場の積雪ランキング上位に名を連ねている雪の多い地域!み~るんヴィレッジでも、11月以降はしんしんと降る雪で畑が覆われてしまうことに頭を抱えていたようなのです。ですが人類はこれまでの歴史で、数々の逆境からチャンスを得てきたじゃありませんか!「必要は発明の母」という言葉があるように、冬に体験イベントの開催がままならなかった同ヴィレッジでは「通年収穫できるいちごを作ったれ!」ということで、今回の夏秋イチゴの誕生に繋がったということです。まさに災い転じて福となすとはこのことですね!

 

このイチゴの誕生は日本全国に影響を与えるかもしれない!


写真は肥後庵のいちご

最初にお話をした通り、いちごは冬に店頭に並び、春に旬の時期を迎えます。でもね、実はあなたは夏や秋にもイチゴを食べていますよね?それは生フルーツとしてではなく、ケーキや加工食品という形で。ほら、イチゴのショートケーキは夏や秋に姿を消す、ということはないじゃないですか。すると湧き上がってくるのは「シーズンオフのイチゴはどこから来たの!?」という疑問ですよね。

実はわずか数年前までシーズンオフのイチゴはほぼ100%が海外輸入品でした。海外輸入品が全くダメだ!といっているわけではありませんが、それでも国産のイチゴほどおいしい海外輸出いちごはありません。海の向こうからやってくるいちごは国産に比べて、充実した栄養や味、品質になっていませんからね!ですので夏や秋のイチゴは単に見た目を楽しませるために乗せられる意味合いが強く、食べておいしい!というものではありませんでした。

しかし、今回の新品種は味や品質にもこだわった国産イチゴ!これまで夏や秋に、おいしいイチゴを諦めざるを得なかった状況を大きく変えようとしています!当店、肥後庵でもイチゴは大人気商品のひとつ、そんなイチゴに大きな革命が起きようとしている今回のニュースは今後の日本のイチゴの世界を変えるかもしれない、とてもうれしいものでした!


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