こんにちは!肥後庵の黒坂です。
スーパーに行くとところ狭しと並べられている色とりどりの果物があり、店頭に置いてある果物は季節とともにどんどん移り変わっていきます。春にはいちご、夏にはスイカ、秋には梨、冬はデコポンという具合に。昔は「年中ずっと食べられる果物」というのはほとんどありませんでしたが、栽培環境や生産技術の向上で年間を通して食べる事ができる果物が増えてきました!例えばマスクメロンなんかがそうですね。マスクメロンは本来春や夏といった温かい季節に食べる事ができる果物ですが、今ではハウス栽培をすることで秋や冬にも食べることが出来ます。
今は「食べたいときに食べたい果物を食べられる」という時代になりました。確かにいつでも食べることができるのは便利なのは間違いありません。しかし、現代人は「果物の旬の移り変わり」を忘れてはいるように思えますね!「旬に生きていた時代」をもう一度見つめ直してみましょう。
果物は季節の移り変わりを表したものです
季節の移り変わりというのは単なる暦上のものではありません。桜が咲く頃に新しい事を始めたくなったり、朝夕にじんわりと広がる肌寒さに秋の訪れを憶えるといった具合に、私達は視覚や肌感覚、味覚といった五感を総動員して感じています。そしてもう一つ、季節の移ろいを感じられるものがあります。それは「果物」です。旬の時期に収穫された果物は季節の変化を手に取って触れる形にしたものです。「ぶどうのおいしい季節になりましたので贈ります」と手紙を添えた果物を受け取ることで「ああ、今年も夏が終わってぶどうのおいしい秋が来たんだな」と高い秋空をまっすぐに見上げ、爽やかな錦秋に心踊らせます。旬のおいしい果物が新しい季節がやってきたことを教えてくれるわけです。
栄養価、価格、品質…すべての面で旬の果物はいいことづく目です
そして旬の果物を食べることのメリットは、季節の移り変わりを感じるだけではありません。果物は旬の時期に最も高い栄養価を貯めこみ、数多く収穫され、味も濃厚でおいしくなります。旬を意識して果物を食べるということは「安くて、栄養豊富で健康によく、一番おいしい果物を楽しめる」ということです。どれだけ科学技術が発展し、栽培技術が向上しても季節や充実した太陽エネルギー、土壌や水源の自然の恵みをコントロールすることなど決してできません!最も品質の良いものを低価格で生産できる旬の果物を食べることは、経済的な意味でもとても理にかなっている話なんです。
季節の移り変わりを旬の果物とともに感じよう
旬の食材は季節の変化と共にあります。旬の始まり、まっさかり、終わりを日々の食事の中で感じています。「今年の冬はこのみかんで終わり。また来年会おうね!」「春一番のメロンが始まったね、今年もよろしく!」と食べ収めと食べ始めを迎え、毎年の季節に出会いと別れを繰り返す中で、旬の食を通じて豊かな心が育まれるのではないでしょうか。
旬に関係なくなんでも手に入る便利な現代だからこそ、食を通じた季節の移り変わりを楽しみましょう。忘れていた日本人の持つ心の故郷、それは旬の果物にあるといえるでしょう。ぜひ季節の移り変わりを旬の果物で感じて見て下さい。
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