こんにちは!肥後庵の黒坂です。
手紙を書く側は「書いたことは全部相手が読み、気持ちは伝わっている」と考えてしまいがちですが、実はそうではありません!書き方がよくないとせっかく書いた手紙も受け取った相手の目が文字を素通りして、「パタン」と2つに折ってそこで終わり、きちんと想いが伝わらない事があります。手紙は相手に読んでもらわないと意味がありません、そうですよね?
「ギフトに手紙をつけましょう!」と普段から口酸っぱく言いまくっている私ですが、手紙はただつければいいというものではなく、
「ふむふむ、へー、面白い!」
「へぇ~そうなんだ~。なんだか直接会って話をしたくなったなあ」
という具合に関心を持って読まれるものでなければいけません。でも必要なのは小説家のような卓越した文章能力や、コピーライターのように秀逸なワードのチョイスではありません。「手紙書くのって苦手!白紙の用紙を前にして何分もうんうんいって最初の一文字が書けない!」という手紙に苦手意識を持っている人にもできるちょっとしたコツです。今回はそんな手紙を読み始めた相手を思わず前のめりにテクニックをお話をしたいと思います!
手紙で重要なのは「豊かな文章力」ではない!
手紙を受け取った相手を夢中で読ませるコツ、それは「手紙の中に相手を登場させる」ということです。本当にたったコレだけ。「なーんだ、そんなことか?」と今思いませんでしたか?思いましたね?「だって誰でも知っていることじゃないか」と思われましたね?でも世の中「知っている=できる」ということではない事はあなたもよく分かっていると思います。そうなんです。知っている、分かっているのに実践できていないことなんて山のようにありますよ?
「早寝早起き朝ごはん」
「食後のデザートは太るから控える」
「タバコは体に良くないから止めるべき」
「英語は勉強して使えるようになると仕事でもプライベートでも便利」
これは誰もが知っている当たり前すぎる話ですが、できていますか?となると「うーん、分かっちゃいるんだけどねえ」という渋い顔して答えが返ってくる人が多いですよね?
ですからこの文章を読んでいるあなたは「手紙を書くならその中に相手を登場させてあげてね」というテクニックを見た後は、実際にそう書いてみてほしいと思うわけです。実際にあなたが心から「なるほどっ!それなら次回やってみよう!!」とポンと膝を打って、実際に手紙を書く時に行動!本当に効果があるので「ふーん」と聞き流さず、ぜひぜひ試してみてくださいね。
さて、本題に戻りますが、手紙では最近の近況報告や挨拶などももちろん重要です。しかし、そこに書かれていることが「全て書き手に関することだけ」というものでは興味が持たれません。送られてきた手紙がこんなだったらどうでしょうか?
「こちらは毎日ドカ雪で雪かきが大変だし、最近は子供がやんちゃばかりで手を焼いています。雪下ろしで腰が痛くて…」
もしも私がこれを受け取ったら「ふーん」としか思えません。なぜかって雪がたくさん降る地方に住んだ事がないので毎年ほとんど雪を見ることがなく、ドカ雪というのがいまいちイメージが湧きません。子供がやんちゃというだけではどう手を焼いているのかもよく分かりませんし、腰が痛い経験がないのでサッパリ…という具合です。もしも対面での会話でこの話を聞いたとしても「そうなんだ~」としか答えようがありませんよね?対面ではそうではないのに、手紙となると「一方的に事実を伝えるだけ」という書き方になってしまう人が意外と多いので注意してください!
この手紙を伝わるように書き換えるとちょっと分かりやすくなります。
「こちらは3-4人人が入れるほどのカマクラが作れてしまうほど大雪が降っています。子供が大きくなって食器を割ったり、服を泥だらけにしてきて手を焼いています。雪下ろしは本当に重労働で、スポーツクラブに通っている私ですが、腰が痛くて朝起きるのが本当に辛いくらいです」
という感じになりました。なるほど、少し変わりましたよね。人が入れるほどのカマクラができるってよほど雪が降らないと無理そうですし、子供が食器を割ったりするということは確かに大変そうです。スポーツをしている人が腰痛になるほどの雪下ろしって相当過酷なんでしょう!なるほど、よく状況が伝わってきます。でも頑張って表現を工夫しても「そうなんだ~」から脱却できたでしょうか?「へー、なるほど雪がよく降っているんだね、子供に手を焼いて大変そうだね。そうなんだ~」という具合に変わっただけではありませんか?確かに相手にイメージしやすく書くことは大切なのですが、それだけでは”足りない”ということです。
写真引用元:たじま高原植物園
ちなみにかまくらのバーベキューって本当にあるみたいです!調べてみてびっくりしました。本当に楽しそうですね!
手紙に自分が登場するだけで「他人事→自分事」に変わる
それでは手紙の中に相手を登場させるとこの手紙はどのように変わるでしょうか?例えばこんな感じに書いてみるとどうでしょう?
「今年はぜひ冬の雪を体験しに遊びに来て下さいね、暖かいカマクラの中でBBQをしましょう!子供たちも◯◯さんと一緒に遊ぶのを楽しみにしています!」
これだとどうでしょうか?今度は「そうなんだ~」「ふーん」では終わらないでしょう。カマクラって未体験なので聞いているだけでワクワクします。しかも雪で作っているのに暖かいってどういうことでしょう!?カマクラでBBQなんてめちゃめちゃ盛り上がりそうです。相手の子供も一緒にワイワイやれそうで私がもしもこの手紙を受け取ったら少し遠くても会いに行きたくなってしまいます。
そう、手紙に相手を登場させる、たったこれだけでなぜここまで興味を惹かれるかというと「他人事」→「自分事」に変わるからです。コレで手紙を受け取って読む側にはとても興味の惹かれるものになるのです。人は自分自身ほど興味を持つ対象はありません。あなたも経験がありませんか?会社の会議でもつまらない、眠くて仕方がないという状態で、「そういえばこの件は黒坂さんが…」とたった一度自分の名前が出るのを聞いた瞬間に目はシャキッと覚めて相手の話の一言一句が耳に入ってくる、という体験を。これも会社の会議が「他人事」から「自分事」に変わった瞬間を体験したということです。手紙も同じですよ!
次に手紙を書く時は必ず相手を登場させてあげてくださいね!
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