こんにちは!肥後庵の黒坂です。
あなたは贈り物をする時に高いものを選ぶことがありませんか?または世間的に価値が高い、とされている有名で人気が高いものを選ぶことがありませんか?その気持ちはよく理解できます。私も昔は贈り物をする時に「高いものであれば喜ばれるだろう」と思って無理していい物をプレゼントをしたことがありました。その結果、相手から喜ばれるどころか「気を遣わせてごめんね」と謝られてしまったことがあります(笑)。今ならよく理解できるのですが、あの時は「いい物を送っても返って相手に恐縮させてしまうならいったいどうすれば喜ばれるんだー!」と苦悩していましたね。
かつての私が勘違いしていたように「いい物を贈れば喜ばれる!」と思ってしまう人はたくさんいます。確かにいい物を送って喜ばれるシーンは存在します。でもいつもそうだというわけではありません!今回はギフト上手になって頂くための考え方をお話したいと思います!
江戸時代の人にスマホは喜ばれるか?
あなたはスマホを使っていますか?本当に便利ですよね!完全に中毒状態の人もいて、食事をしながら、駅のホームで歩きながら、もっとひどい場合はトイレの個室でスマホを操作する!なんて猛者もいるみたいですね。
もはやスマホという存在はなくてはならないもので、私のように視力が低い者にとってのメガネ、最寄りのコンビニまで徒歩1時間の田舎生活をしている人にとっての車みたいなものではないでしょうか。現代人から取り上げたら生きていけないのでは?と思うくらい生活に浸透しているのがスマホです。
現代人は連絡手段にスマホを使いますが、江戸時代では「狼煙(のろし)」といって物を焼いた時にあがる煙で連絡を取っていました。じゃあこのスマホ、江戸時代の人にプレゼントしたらどうなると思いますか?もしかして「てやんでい!粋なものをプレゼントしてくれるねい」なんて言われる…わけないですよね?LTEが通って電波が3本立っているスマホをプレゼントしてもおそらく「いらない」といわれて狼煙の燃料代わりに燃やされてしまうでしょう。
なぜかというと江戸時代の人はスマホの価値を理解していないからです。
物を贈るのではなく、相手が喜ぶ心を贈る
「高いギフトなら喜ばれるだろう」
「人気のあるものだから嬉しいに違いない」
と考えてプレゼント選びをするということは、江戸時代の人にスマホを贈るようなものです。だって考えてみて下さい。あなたが贈ろうと思っている高いギフトは相手はその価値をあなたと同じレベルに理解していますか?人気ギフトをもらって同じレベルに嬉しいと思うでしょうか?もしも答えが「No」であれば当然喜ばれない結果が待っているだけなんです。
ギフトを贈るということは心を伝える行為と同じです。高いギフト、人気のギフトだからと選んだプレゼントには心が入りません。大事なのは心であって、贈り物の品そのものではないということです。
相手のことを本当に考えたプレゼント選びをするなら、「高価で人気のあるギフト」にはならないと思うんですよね。例えばワイン会の王様、ロマネ・コンティは一本数百万円する高価なもので、世界中のワイン愛好家から尊敬の眼差しを受けています。高価で人気のあるプレゼントをする事を考えるならこのロマネ・コンティは文句なしの逸品になるわけです。かくいう私もワインを飲む、集めるのが大好きなのでロマネ・コンティをプレゼントされる、なんて事があれば一生忘れることはないでしょう。嬉しさと喜びで時々眺めてはニヤニヤしてしまうかもしれません。しかし、このロマネ・コンティをアルコールが苦手な私の奥さんにプレゼントするとどうなるでしょうか?全然喜ばれないと思うんですよね。なぜかって理由は簡単です。アルコールを飲めない人に高級ワインをプレゼントしよう、というのは「あなたの事は何も知らないけど、このギフトは高くて人気があるから嬉しいでしょ?ほらほら喜びなさい」という「喜びなさい!」というプレッシャーですらあるわけです。
あなたもロマネ・コンティを贈らないまでも「高価で上質なものなので喜ばれますよ」という百貨店やネットショップのセールストークでそういったプレゼントを選んでいないでしょうか?
ギフトはあなたの心を伝えてくれる代弁者だ
ギフトはあなたの心を伝えてくれる代弁者です。物を贈っているように見えて実はあなたの心を包装し、ギフトに込めてプレゼントする、それがギフトの本質です。高価過ぎるもの、世間で人気があるものだからといって、何も考えずに贈って無条件に喜ばれるわけではありません!この点に気をつけてギフト選びをするようにしてくださいね!
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