こんにちは!肥後庵の黒坂です。
日本人の欠乏しがちな3大ミネラルといえば
亜鉛
カルシウム
鉄
と言われています。今回のテーマはカルシウムです。
さてあなたはカルシウムの効用をご存知でしょうか?そう問われてあなたは
「不足するとイライラするやつでしょ?」
「骨がもろくなる!?」
といったことを連想するかと思います。しかし、カルシウムの持つ効用はそれだけに留まりません!実は生活習慣病にも深い関わりがあります。今回はカルシウムに焦点をあてて、お話をしていきたいと思います!
超重要なカルシウムの効用
人の体に存在し、栄養として機能しているミネラルは全部で16種類あります(意外と少ない、と思ったでしょうか?)。
その内、もっとも多くの量を占めるのがこのカルシウム!なんと体重の1.5%~2.0%を占めます。私は63kgなので940g~1,260gがカルシウムということになりますね!全体の内99%は骨や歯に使われ、1%が内臓や神経として機能しています。カルシウムは人の体を作っているだけでなく、神経伝達物質を放出して緊張やイライラを鎮めたり、病気を防止するなどしているわけです。たった1%といえども不足すると生理機能に影響を及ぼしてしまう、それを考えるとカルシウムがいかに重要な役割を担っているのかが分かると思います。
人が死んでしまうと肉体は土にかえり、消えてなくなってしまいますが骨はかなり長い間残り続けます。骨の置かれた環境などにもよりますが、数年、数十年かかるという人もいますね。骨は生まれる前から亡くなった後まで、一番長い付き合いの続く体の一部です。そんな骨を構成するカルシウムが重要なのは、うなづける話だと思いませんか?
<効能>
カルシウムは人体で一番多いミネラルというだけあって、様々な効能があります。
・骨粗しょう症予防…カルシウムが不足すると、骨を溶かして補充するので骨がスカスカになり骨折しやすくなるのが骨粗しょう症。カルシウムをしっかり取ることで防止できます。
・生活習慣病予防…血液中のカルシウムは常に安定させようとする働きがあり、不足すると骨からカルシウムを補給します。これにより、血中カルシウムが過剰となってしまうことがあり、その結果として高血圧・動脈硬化・尿路結石といった生活習慣病の原因になると言われています!
血中カルシウム不足になると、次のような流れで生活習慣病の原因となります。
→骨からカルシウムを補給
→取り出しすぎて余った分がカルシウムイオンとなる
→カルシウムイオンが血管に蓄積して生活習慣病の原因になる
カルシウムをしっかり取ることで生活習慣病予防になるわけですね!
・糖尿病予防…カルシウムが糖尿病予防になると聞いて驚いたでしょうか?甘いものを食べるなどで血糖値があがると、膵臓からインスリンが分泌されて抑えようとします。このインスリンの分泌にカルシウムが関わっているといいます。適切なカルシウムがとれていればインスリンの分泌が正常に行われ、糖尿病予防に繋がります。
・精神安定…カリカリしている人に「なんでそんなにイライラしているんだよ!カルシウム不足しているんじゃないの!」といったことはありませんか?カルシウムとマグネシウムのバランスを整えることで、精神が安定するといわれています!
その他、高血圧や大腸がんなどの防止の効果もあると言われており、カルシウムは単に健康な骨や歯を作り、イライラを鎮めるだけに留まらない事がお分かりでしょうか?
<一日摂取量>
男性…650-900mg/日、女性…600-700mg/日とされています。
カルシウムは取れば取るほどいい、というものではなく、適量でなければいけません!
<カルシウムの多い果物ランキング>
果物の含有量を見てみると…。果物ナビというサイトのデータを見るとキンカンがナンバーワンで80mg!あとは北海道の果物・ハスカップ、キウイフルーツと続いていきます。果物だけでカルシウムを摂るとなると、キンカンを毎日10個前後食べればOKという計算になります。…これを毎日と考えると難しいというイメージがありますが、もちろんカルシウムは色んな食材に含まれているので果物だけで摂取しようと思わなくても大丈夫ですよ!
果物の種類 | カルシウム(mg) |
きんかん | 80 |
ハスカップ | 38 |
キウイフルーツ | 33 |
中国栗 | 30 |
アテモヤ | 26 |
いちじく | 26 |
ネーブルオレンジ | 24 |
タンゼロ | 24 |
さんぼうかん | 23 |
日本栗/ゆで | 23 |
ラズベリー | 22 |
バレンシアオレンジ | 21 |
パパイア/完熟 | 20 |
ゆず/果汁 | 20 |
いちご | 17 |
表は果物ナビのデータを元に筆者が作成
ちなみに果物以外でご紹介しておくと、チーズなどの乳製品や骨ごと食べる魚にたくさん含まれています!桜えびやししゃも、それから圧力鍋で骨ごと食べられるように煮込んださんま等がオススメです!
バランスの良い食事をしていれば不足することはありません
カルシウムは重要なミネラルであることを理解したからといって
「今日からガブガブサプリから取ろう!」
と思うのは待ってください。確かにカルシウムは超重要なのですが、だからといって摂りすぎるとかえって体に悪い毒になります。
これはカルシウムに限った話ではありませんが、摂りすぎるとなんでも毒になります。人体にとって一番重要な「水」でもそうですよね?飲みすぎれば水中毒になってしまいます。
カルシウムもそれと同じで、規定量を守らずに大量のサプリを飲むと健康に害してしまいます。カルシウムはあらゆる食材に含まれていますので、日々の食事をバランス良くとっていれば、世間で言われているようなカルシウム不足に陥ることはめったにありません。重要なのはカルシウムに対して、正しい知識や情報を得ることです。
調子に乗って摂り過ぎたら毒になります!
これだけいっていても「カルシウム!カルシウム!!」と盲目的にカルシウムを求める人は後を絶ちません。
好例はうちのおばあちゃんでした。うちのおばあちゃんは医師から「カルシウムが不足していますよ」と言われた時から、カルシウム錠剤を飲み始めました。規定量の2倍以上飲んでおり「飲み過ぎは良くないよ!」と家族から注意されていた記憶があります。その結果、慢性的な下痢に悩まされるようになり、医師にカルシウムサプリは規定量をちゃんと守るように注意されていました。
参考までにカルシウムの過剰摂取が引き起こす症状について、ヘルスケア大学のサイトから下記の通り転載させて頂きました。…うーん、怖いですね。
便秘や下痢、口内の乾燥、口が乾く感覚、頻尿、持続的な頭痛、食欲低下、金属的な味覚、咽気・嘔吐、異常な倦怠感などが起こることがあります。
進行すると、骨痛、筋肉痛、不整脈、持続的な癌痒感、激しい眠気、気分の変動が起こる可能性があります。チアジド系利尿剤もしくはビタミンDサプリメントを服用中の方、腎疾患、甲状腺疾患に罹患している方は、カルシウムのサプリメントを飲む前に主治医に相談しておきましょう。
カルシウム不足を心配するあまりに逆に過剰摂取になってしまわないよう、お気をつけくださいね!
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