果物はそのままで美しい~肥後庵がギフトラッピングをしない理由

こんにちは!肥後庵の黒坂です。
当店肥後庵以外にも果物ギフトを取り扱っている業者は星の数のようにたくさんあり、その中には「果物をきれいにギフトラッピングをしてお届けします」と謳っている業者もあります。

私も「せっかくの高級フルーツなんだからギフトラッピングはしないのですか?」と過去にいわれたこともありますが、2017年2月現在で肥後庵はギフトラッピングを一切取り扱っていません。今回はギフトラッピングをしない意外な理由についてお話をしたいと思います!

 

一度挑戦したギフトラッピング

実は肥後庵を創業する時にギフトラッピングを検討したことがあります。銀座の百貨店に出かけてずらりと並ぶギフトラッピング用品を山のように買い込み、家に戻って朝から夜までリボンを付けてみたり、和紙で包んでみたりとあれこれやってみました。なかなかうまくいかないので、他社のラッピングを見てみたりフルーツではないギフトのラッピングを参考にしてみたり…。

そしてあれこれやったのですが、その結果分かったことは「色とりどりの果物はそれ自体で十分美しい」ということです。スイカは外観が生き生きとしたグリーンで、中を開けると真っ赤な果肉です。マスクメロンは美しい網目とエメラルドグリーンの果肉。デコポンやみかんは鮮やかなオレンジで…という具合に果物って元々が美しいデザインと色使いで、見ているだけでうっとりするくらいきれいなんですよね。

色鮮やかな果物をあれこれどっさり入れた詰め合わせは、当店の人気商品なのですがこれにリボンやら和紙などで装飾するのはどうしても果物本来の美しさの前では無粋に思えます。それはまるでギラギラと光るネオンや、絵文字だらけのメールが目にチカチカしてしまい、肝心の街の美しさやメールの本文がくすんでしまうような、それと似ている気がしています。肥後庵で取り扱っている果物ギフトは見た目に美しいものをしっかりと選んでいるので、ギフトラッピングはいらないなというのが理由です。

 

ギフトラッピングをすると価格を上げざるを得ない

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肥後庵では会社経営者や医師、芸能人など社会的地位の高いお客様にご愛顧頂いています。こうした人達は職業柄、日常的に贈り物をしたり、受け取る環境に身をおいています。そんな彼らが望むものはなにか?ということを考えてみると

「さすがあの方はお目が高い!」
「こんなにいいものを頂いて!」

と感激が起こるような贈り物である必要があります。彼らのセンスや信用を守るのは、キラキラしたパッケージの装飾ではなく、果物ギフトの「中身」、つまり品質の高さだと思うんですよ。そう、肥後庵が経費をかけているのは「商品品質」です。高級果物ギフト店ですので、果物の品質の高さだけは絶対に譲れません。

それからギフトラッピングを始めると絶対に価格を上げざるを得ません。ラッピングをするために人を雇い、ラッピング用品も揃えたり、スペースの確保も必要ですからね。肥後庵は「いいものをお値打価格で」をモットーにビジネスをしていますので、お客様が求めていない装飾で値上げをすることはこの考えに反することになりますし、価格据え置きでやろうとすると今度は仕入れをする果物の品質が低下してしまいます。

この2つの理由からギフトラッピングは今のところはやっていないわけです。

 

時代が過剰包装を求めていない

それからこれは肥後庵のお客様に限った話ではないのですが、エコが叫ばれる今は時代が過剰包装を求めていないと思うんですよね。世の中に支持されている商品ってシンプルなことが多いと思うんですよ。アップルの製品もムダなボタンが一切なく、美しいデザインですし紙の説明書すらありません。

昔はスーパーで買い物をすればたくさんビニール袋をもらうのが当たり前でしたし、お菓子もきれいな化粧箱を開けると和紙の蓋があって、その中には袋分けされている。コンビニでも冷たいものと熱いものを袋で分けてもらえるのは当然のこと。でも最近は「過剰包装はしていません」と謳っている業者も見られるようになり「包装は必要最低限で」という考えが広がってきているように思えます。

もちろん、必要な装飾は必要ですが過剰になるとそれを求めていない人は出てきたということです。肥後庵では果物本来の美しさに任せて包装はシンプルに、でいきたいと思います!


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