こんにちは!肥後庵の黒坂です。
私が理想とする日本の果物の未来はこんな感じです。
「誰もいないビニールハウスにロボットが動き回り、自動的に熟れ時の果物を収穫。温度や二酸化炭素濃度はコンピュータで自動的に調節され、大規模なハウスをコントロールルームからチェックする」
まるでSFの世界に出てきそうな風景に思われるかもしれませんが、将来的に必ずこのような世界が到来すると私は信じています。というより、農業の置かれた状況と、ロボットや人工知能の進歩を考えると「将来的にそうならざるを得ない」というのが正しい表現ですね!
日本の畑から人がいなくなる日
こちらの過去記事に詳しく書いているのですが、ぶっちゃけ日本の農業の現状は悪化の一途を辿っています。
死亡率はあらゆる職業の中で最も高く、高齢化も深刻で後継者もおらず、天災の度に農作物がダメになる…。そんな過酷な環境で収穫したものを、その労力からは考えられないほど安く売られていきます。
画像引用元:農作業による死亡事故が 農作業による死亡事故が増えています
この状況が続けば未来の日本の畑から人がいなくなってしまうのは、もはや避けられないことだと思っています。ですが「畑から人がいなくなる」といっても荒れ放題の畑のままで放置されているネガティブなものじゃありません!そうではなく無人の畑でロボットがせっせと収穫や栽培をしている近未来的なイメージです。
そんな理想の無人農業化に大きな一歩となるニュースが飛び込んできました!
マジでスゲー!いちご自動収穫ロボの実力
日経ビジネスオンラインに熟れた果実だけを判別して、ロボットが収穫する記事が掲載されました。
記事によるとロボットがハウスの中を移動して、生産者が眠っている夜間にいちごの収穫をするということです。また、いちごの果実には”一切”触れずに収穫が出来るため、果実を痛めることもありません!
これすごくないですか!?数ある果物の中でも、自動収穫ロボの導入が検討されているのがいちごです!あなたもご存知の通り、いちごはとっても痛みやすい果物です。特にあまおう、とちおとめ、紅ほっぺといった高級ブランドの大粒いちごは大きくて重いので、梱包時にクッションを敷いたり(肥後庵のいちごもそうしています)、収穫時に痛まないように大変に気を遣っています。
いちごの果実を痛めずに収穫する事に生産者は頭を悩ませていたわけです。それを救うのが、今回紹介している収穫ロボとフレシェルという特殊な容器を組み合わせた収穫法です!!これにより、収穫から消費者の口に入るまで一切果実に手を触れることはありません!人が苦労して収穫する以上に効率的に、より良い品質のいちごを収穫できるのでメリットだらけじゃないですか!?
まだまだ課題は多いが可能性を感じる
もちろん、課題はゼロではありません。最大の課題は何と言ってもそのコスト!一台あたり500万円と農家が買うにはかなり高い出費となりますし、またロボットが出来る作業は「収穫」に限られます。今回、日経ビジネスの記事で紹介されているロボットが収穫できる果物は「いちご」、その理由はいちごが一粒あたりの利益が多いフルーツだからです(利益が小さいフルーツではロボットの購入コストがペイできませんね…)。
現状はまだ気軽に導入、というわけにはいきません。ですが、これからロボットや人工知能の進化でどんどんフルーツロボは進化し、新しいタイプが出てくるでしょう。
海外輸出に威力を発揮する手に触れない収穫
私は昔から不思議で仕方がないことがあったんですよ。それは何かというと「日本産の高級いちごが海外で大人気!」というニュースです。
肥後庵でもいちごは超人気商品なのですが…いちごは痛みやすく、傷んで届かないように最新の注意を払っています!そんな痛みやすいいちごを
「どうやって海外に出荷し、痛む前にお店に並べているんだろう??」
とずっと不思議に思っていたんですよ。今回のいちご自動収穫ロボに「いちごの果実に一切触れずに出荷する機能を備えている」というウリがあるようで、なるほどと思いました。確かにいちごの果実に一切手に触れずに出荷できれば海外に出荷しても痛む前にお届けすることも出来るでしょう。
これからも自動収穫ロボの動向に目が離せませんね!今後に期待大です!!
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